朝はちゃんと元気だったのに、19時頃になると肩から背中にかけてズーンと重くなる。手は動かしてないはずなのに、なぜか足がだるい。
そんな経験はありませんか。
私は元々理学療法士として働いていました。当時の現場は患者さんの移乗介助や歩行訓練など、体力勝負の仕事です。一日中歩き回って、夜はクタクタになって寝る。それが当たり前でした。
ところがSEに転職してからは状況が一変しました。一日中椅子に座って、動くのはキーボードを叩く指先くらい。なのに、肉体労働をしていた頃と同じくらい、むしろそれ以上に疲れている自分に気づいたんです。
「体は動かしていないのに、なぜこんなに疲れるんだろう」
この違和感をPTの知識で分解してみると、原因がいくつか見えてきました。今日はその原因と、実際に試して効果のあった対策を紹介します。
Contents
デスクワークで疲れる主な原因
デスクワークの疲労には、主に4つの要因が関わっています。
同じ姿勢が続いて血流が悪くなる
筋肉には「ポンプ」としての役割があります。歩いたり動いたりするたびに筋肉が収縮・弛緩を繰り返し、それによって血液を心臓に送り返しているんです。
座りっぱなしだと、このポンプがほとんど働きません。すると血流が滞り、疲労物質がうまく排出されずに溜まっていきます。肩や首が重い、腰がだるい、といった感覚はここから来ていることが多いです。
運動量が極端に減る
リモートワークだと通勤すらなくなるので、朝起きてから寝るまでほとんど家から出ない、という日も珍しくありません。私自身、集中していると気づけば14時を過ぎて昼食すら摂っていなかった、ということがよくありました。
運動量が減ると基礎体力も落ちていきます。すると同じ作業量でも、以前より疲れを感じやすくなるという悪循環に入ります。
目や脳が疲れている
身体は止まっていても、脳は常にフル稼働しています。
会議の内容を整理する、チャットの文面を考える、コードのロジックを組み立てる。こうした処理を何時間も続けていると、身体より先に脳が疲弊します。デスクワークの疲れの正体は、実は筋肉疲労より神経疲労であることが多いんです。
オンオフの切り替えが難しい
肉体労働は「疲れた」という感覚が分かりやすいですが、デスクワークはそうはいきません。疲労のサインが曖昧なまま働き続けてしまいがちです。
特に在宅勤務だと、仕事部屋と生活空間の境界が曖昧になります。私も以前、キリの良いところまでと思って気づけば21時を過ぎていた、ということが何度かありました。休憩のタイミングを自分で作らないと、疲労はどんどん蓄積していきます。
デスクワークで疲れにくくする対策7選
原因が分かったところで、実際に試して効果を感じた対策を紹介します。
1時間に1回は立ち上がる
数ある対策の中で、私が一番体感の変化を感じたのはこれです。
血流の滞りが疲労の根本原因なので、立ち上がるだけでもポンプ機能が動き出します。本格的な運動は必要なく、
- トイレに行く
- 水を取りに行く
- 少し部屋を歩く
これくらいで十分です。タイマーをセットして強制的に席を立つようにしてから、夕方の重だるさが明らかに減りました。
軽いストレッチを行う
血流改善にはストレッチも有効です。デスクワークで特に固まりやすいのは、
- 胸と肩の間の筋肉
- 股関節の前側(足の付け根)
- 肩甲骨周り
の3箇所です。長時間作業した後に1〜2分伸ばすだけでも、体感がかなり変わります。具体的なストレッチのやり方は別記事でまとめているので、よければ参考にしてください。
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昼休みに少し歩く
リモートワークは意識しないと本当に歩きません。私は昼休みに5〜10分だけでも外に出るようにしています。
コンビニに昼食を買いに行くだけでも構いません。たったこれだけで、午後の集中力の続き方が変わってくるのを感じます。
モニターの高さを見直す
モニターが低いと首が前に出て、高すぎると首の後ろが常に縮こまった状態になります。どちらも結果的に首の疲れや肩こり、集中力の低下につながります。
理想は目線とモニター上端が同じ高さに来ることです。一度自分の環境を確認してみてください。肩こり対策については別記事でも詳しく解説しています。
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座っている時間が長い人ほど、椅子の影響は大きくなります。
私自身、人間工学に基づいて設計されたオフィスチェアに変えてから、腰や肩への負担がはっきり軽減しました。まだ普通の椅子を使っている方は、検討する価値があります。おすすめの椅子は別記事でまとめています。
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昇降デスクを活用する
「血流が悪くなるのは分かっているけど、会議が連続していて立ち歩く暇がない」という方には昇降デスクも選択肢になります。
立ったままPC作業ができるので、会議に立って参加することも、長時間集中したいタスクの最中に座り姿勢を切り替えることもできます。
私はまだ導入していませんが、疲労対策としては有効な手段の一つだと思っています。こちらの記事で詳しく書いています。
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睡眠と運動習慣を整える
デスク環境だけでは解決できない疲れもあります。
結局のところ、肉体労働でもデスクワークでも、身体が資本であることは変わりません。十分な睡眠と最低限の運動習慣が、すべての対策の土台になります。
結局、一番効いたのは「環境を変えたこと」
立ち上がる習慣やストレッチは即効性がありますが、長い目で見て一番効果が大きかったのは椅子・キーボード・モニターといった作業環境そのものの見直しでした。
毎日6〜8時間向き合う環境なので、ここを変えると疲労の蓄積する速度自体が変わってきます。デスク環境については別記事でまとめているので、合わせて確認してみてください。
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よくある質問
デスクワークなのに疲れるのは普通ですか?
はい、珍しいことではありません。身体をあまり動かさない一方で、脳や特定の筋肉には負担が蓄積しやすいため、多くの方が同じような疲労を感じています。
運動不足だけが原因ですか?
いいえ。姿勢、血流、目や脳の疲労、オンオフの切り替えなど、複数の要因が重なって起きていることがほとんどです。
疲れを減らすために最初に何をすればいいですか?
まずは1時間に1回立ち上がる習慣からで十分です。費用もかからず、今日からすぐに始められます。
まとめ
デスクワークの疲れは、単なる運動不足だけが原因ではありません。
- 同じ姿勢による血流の低下
- 運動量そのものの減少
- 目や脳の疲労
- オンオフの切り替えの難しさ
これらが重なって、あの夕方のぐったり感を生み出しています。
まずは立ち上がる習慣やストレッチから始めて、余裕が出てきたら椅子やモニターといったデスク環境の見直しも検討してみてください。疲れにくい働き方は、日々の小さな積み重ねで確実に近づいていきます。